- You scared me!
「英語を話す時の発想とは3」 でも書きましたが、
私は長らく You scared me! という表現にしっくりきていませんでした。
ホラー映画の中で、
いたずら好きで陽気なキャラクターが誰かをいたずらで驚かすシーンがありますよね。
(だいたいにしてその陽気なキャラは殺されてしまうのですが。。。)
日本語的な私の感覚ですと、脅かされた方は、
「びっくりしたー!!」とか「脅かさないでよ(怒)!」
と言うよね。と単純に思い、何故わざわざ YOU から文章が始まるのかが
理解できませんでした。 英語的表現と言われて、
「ああ、そんなものか」と思いつつも、違和感をいつも抱えていました。
その後、私の発想は、あくまでも怖がらせられた人の視点なのだ。
と理解できるようになりました。これは私の頭の発想が
「日本語的」だったからなのです。
これを
「英語的」に変えるとどうなるのでしょうか?
怖がらせられた、または驚かされた人が何故怖いと感じたか?驚いたのか?
という視点で捉えてみる必要があったのです。
そう。そこには怖がらせる人、主人公を驚かした陽気なキャラクターがいて、
その人こそが いわゆる その状況を作りだした行為者になります。
英語では、その行為の元になった人や物からの視点を、(原則として)
文章の頭に持ってくる。という発想があります。
よって、
この陽気なキャラクターが(s)
怖がらせた(v)
主人公を(O)
という発想になるのです。
その発想をもとに状況を説明する文章を組み立てなければならなかったのです。
それで、先ほどの場面では
I was scared!ではなくて、
You scared me!
になるのです。
でも、I was scared!だって間違ってないじゃない!
と思いますよね。はい。間違っていません。
別の例を。
サスペンスドラマで、主人公がいきなり誰かに頭を殴られて気を失い、
後で刑事さんに状況を説明するというシチュエーションですが、
誰が自分をattackしてきたのかがわかっていれば、
He attacked me!
ですし、
行為者が不明であれば、行為の発振源がとりあえず不明なので
I was attacked! (I don't know who attacked me.)
となる訳です。
帰国子女の方や、直感的に言語感覚の優れている人からすると
「は?」
と言われてしまいそうですが、
私にとっては、この英語と日本語の発想、つまり視点の違いに気づけた事は、
本当に大きかったです。